新幹線大爆破
子どものころ、時々TVで放映していたのが、この映画。レンタル屋においてあるのを見かけたので、懐かしくなって借りてみました。
この質実剛健なタイトルネーミングがたまりません。そのあんまりにも直接的な題材ゆえに、国鉄の撮影協力を一切得られなかったという逸話を知ったのはつい最近です。
しかし、今改めて見直すと本当に豪華なキャスト。とくに運転司令長の宇津井健といい、
運転手役の千葉真一といい、
赤字と労使関係でキュウキュウだった国鉄マンとは思えない演技です。むしろ国鉄のイメージアップになったんじゃなかろうか。
で、国鉄の協力を得られない中、新幹線のシーンはゲリラ撮影したり、他の作品の撮影に便乗して撮ったりしたそうですが、それでは再現できないシーンは模型を使って撮影していました。
上り列車が過ぎ去ったところで上り線に進入するシーン。結構よくできている模型です。子供心にもワクワクした物です。もちろん今も。
物語の題材的には、新幹線という世界最高峰のシステムを誇る交通機関を取り上げ、当時流行りはじめていたパニック映画の手法を取り入れたもので、それほど奇をてらった物ではないのですが、重厚な俳優陣に、制約の中で全力を尽くしたスタッフのおかげでぐいぐいと引き込まれる映画となっています。
パニック映画の基本、パニックに陥る乗客たち。実は彼ら、最終的に助かりこそするものの、妊婦は流産したり、商社マンは取引パーになって破滅したり、かなり救われません。
物語の一番のヤマ場。爆弾の位置の床の鉄板を溶断するべく、ガスバーナーを並行して走らせた列車から搬入するところです。セットと特撮を上手く使って、すごく緊迫したシーンになってます。
総じて素晴らしいエンターテイメントな映画なのですが、その一方で身代金を受け取りに来た犯人のそばを偶然大学柔道部の一団が通りすがったり、犯人が爆弾の解除の仕方を記した図面を預けた理容室が偶然火事になったり、そもそも、爆弾を仕掛けられた列車で偶然犯人グループと深いかかわりを持つ男が護送されたりと、いわゆるご都合主義くさい偶然が多く見られるのも事実であり、それがこの映画の見どころにもなっています。
しかし、なんと言っても、
自分の会社を傾かせて倒産させて、飲んだくれて女房子供に逃げられて、その挙句テロで金を脅しとって、詰めの甘さから最後は追い詰められて射殺されてしまうという、ものすごくダメなオヤジである犯人の沖田役を、その熱のこもった素晴らしい演技でめちゃくちゃカッコよくしてしまった高倉健の果たした役割は、良くも悪くも極めて多大だと思うのです。
いや、私的にはこれも含めて、この映画を構成している全ての要素がもろに好みなのですがw
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